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かき氷

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キンカン坊主のアパートは猛烈に暑い。
エアコンはほとんど壊れているから役にたたないのである。
埃だらけの扇風機をフル回転させながら暑い、暑いと言う。
そんな風だから夏場はあまり行きたくない所なのである。

ところが突然のシロン君の他界の事もあり皆で集まった次第である。
名月君は暑いと言って腹を立てて、猫に八つ当たりする。
キュウリ魚君が制止するが、名月君はやっぱり腹を立てて猫にあたる。

流石にこれでは身が持たないとキンカン坊主がかき氷をごちそうすることになった。
昔どこの家庭にもあったいい加減な手動のかき氷機でかき氷を作るものだから、
すぐに溶け出してべちゃべちゃのかき氷である。
それでもこの暑さの中では有り難い。
いかにも人工的な赤い蜜の味に満面の笑みを浮かべながら喰う。

炎天下の冷房のきかない部屋で、人様の役にはたってないに違いない男達が集まり故人を偲んでいる。
暑い、暑いと言いながらも、何の徳にもならない事を話ながらもやっぱり集まる。
常日頃は全く持って薄情な連中ではあるがやっぱりシロン君を偲ばずにはおれなかったのである。


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